【マーケティングリサーチ】葬儀社選びの決め手は『○○の明確さ』が7割以上!500人に聞いた葬儀社選びの実態調査

突然の別れに直面したとき、最も困難な決断の一つが葬儀社選びです。

どの葬儀社を選ぶべきか何を基準に判断すればよいのか、多くの方が迷い、不安を感じています。

本調査では、社会人500名を対象に葬儀社選びの実態について調査を実施しました。

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調査概要

  • 調査対象:働く男女500名
  • 年齢層:20代~50代
  • 調査方法:インターネットアンケート調査
  • 実施期間:2025年2月10日~2025年2月21日

【調査概要の詳細】あなたの年齢・性別を教えてください。

選択肢

▼年齢

  • 20代
  • 30代
  • 40代
  • 50代

▼性別

  • 男性
  • 女性
  • どちらでもない
あなたの年齢・性別を教えてください。

本調査では全国の社会人500名を対象に葬儀社選びに関する詳細なアンケートを実施しました。

回答者の属性を見ると、年齢層は30代が177人(35.4%)と最も多く、次いで40代が143人(28.6%)、50代が102人(20.4%)、20代が78人(15.6%)という分布になっています。このように30代・40代を中心とした現役世代が全体の64%を占めており、葬儀に関する関心が特定の年齢層に偏らず、幅広い年代において高まっていることが伺えます。

性別については、女性が310人(62.0%)、男性が185人(37.0%)、どちらでもないが5人(1.0%)となっており、やや女性の回答者が多い結果となり、家族の葬儀準備や手続きにおいて女性が中心的な役割を担うケースが多いことが伺えます。

【質問②】これまでにインターネットで葬儀に関する情報を調べたことがありますか?

選択肢

  • はい
  • いいえ
これまでにインターネットで葬儀に関する情報を調べたことがありますか?

インターネットの普及により様々な情報へのアクセスが容易になった現代社会において、葬儀に関して情報収集を行ったことがあるかという質問に対し、「はい」と回答した人が382人(76.4%)と圧倒的多数を占める一方で、「いいえ」と回答した人は118人(23.6%)にとどまりました。

どの年代においても『料金』に関する情報を調べる人が圧倒的に多い

選択肢

  • 葬儀の流れや手続き
  • 葬儀の費用相場
  • 葬儀社の比較・評判
  • 火葬のみの葬儀(直葬)
  • 家族葬や小規模葬儀の情報
  • 葬儀のマナー(服装・香典など)
  • その他
調べた内容回答数
葬儀の費用相場258人
葬儀のマナー(服装・香典など)172人
葬儀の流れや手続き171人
家族葬や小規模葬儀の情報123人
葬儀社の比較・評判115人
火葬のみの葬儀(直葬)55人
その他5人
※複数回答可

インターネットで葬儀情報を調べたことがあると回答した382人に対し、「どのような情報を調べましたか?」と質問したところ、全体的に見ると「葬儀の費用相場」が最も調べられている項目であることが明らかになりました。特に50代では調べた情報の30.92%が「葬儀の費用相場」に関するものであり、40代では29.35%、30代では27.92%、20代でも24.37%と高い割合を示しています。

どのような情報を調べましたか?

年代別に見ると、20代では「葬儀のマナー(服装・香典など)」が25.21%と「費用相場」よりも多く、若い世代ほど基本的なマナーに関する情報ニーズが高いことがわかります。一方、40代・50代では「家族葬や小規模葬儀の情報」に関する関心が高まる傾向が見られ、特に50代では15.46%がこの情報を調べています。

これらの結果から、年代を問わず葬儀の費用に関する関心が高いことがわかり、特に年齢が上がるにつれて実際に葬儀を執り行う方が増えることが背景にあると考えられるでしょう。

また、若年層ではマナーに関する基本情報、中高年層では家族葬などの選択肢に関する情報を求める傾向があり、ライフステージによって関心の対象が変化していることも示唆されています。

【質問③】葬儀社をどのように見つけましたか?

選択肢

  • インターネット検索
  • 葬儀社の広告(テレビ・チラシ・Web広告など)
  • 以前利用したことがある葬儀社
  • 知人・親族からの紹介
  • 病院・施設からの紹介
  • 互助会などの会員制度を利用
  • その他
葬儀社をどのように見つけましたか?

葬儀社の見つけ方について調査したところ、「インターネット検索」が241人で最も多く、全体の約半数の方がウェブ上での検索を通じて葬儀社を見つけていることが明らかになりました。次いで多かったのが「知人・親族からの紹介」で149人、「以前利用したことがある葬儀社」が105人と続いています。この結果から、葬儀社選びにおいてもデジタルシフトが進んでいることが顕著に表れています。

特にインターネット検索を行う人が多い背景には、緊急時に素早く情報を得られる利便性や複数の葬儀社を比較検討できる点が影響していると考えられます。また「知人・親族からの紹介」が次いで多い背景には、信頼できる人からの推薦が葬儀社選びにおいて依然として重要な要素であることを示しています。

一方、着目したい点が「以前利用したことがある葬儀社」を選ぶ人が105人と全体の約20%を占めていることです。これは、一度利用した葬儀社に対する信頼や再利用の意向が強いことを示しており、葬儀社にとっては初回利用時の顧客満足度を高めることの重要性を示唆しています。

これらの結果から、葬儀社は従来の広告手法だけでなく、検索エンジン対策や口コミ対策などのデジタルマーケティングを強化することが重要であると言えるでしょう。

年齢別にみても『インターネット検索』による葬儀社選びが主流

葬儀社の見つけ方を年齢別に分析したところ、ほとんどの年代において「インターネット検索」が主要な手段となっていることが明らかになりました。特に30代では36.59%と最も高い割合を示し、次いで40代(34.31%)、50代(33.56%)、20代(31.00%)と続いています。

葬儀社の見つけ方20代30代40代50代
インターネット検索31人(31.00%)90人(36.59%)70人(34.31%)50人(33.56%)
知人・親族からの紹介32人(32.00%)54人(21.95%)38人(18.63%)25人(16.78%)
以前利用したことがある葬儀社13人(13.00%)35人(14.23%)31人(15.20%)26人(17.45%)
葬儀社の広告14人(14.00%)23人(9.35%)21人(10.29%)23人(15.44%)
病院・施設からの紹介10人(10.00%)18人(7.32%)18人(8.82%)15人(10.07%)
互助会などの会員制度0人(0.00%)15人(6.10%)13人(6.37%)8人(5.37%)
その他0人(0.00%)11人(4.47%)13人(6.37%)2人(1.34%)

興味深い点として、「互助会などの会員制度」は20代ではゼロである一方、30代以降では5〜6%台の利用があることです。このことから、年齢とともに長期的な備えへの意識が高まることを示唆しています。

【質問④】葬儀社を選んだ決め手は何ですか?

選択肢

  • 知名度・ブランド力がある
  • 口コミや評判が良かった
  • 立地が良かった(自宅・斎場から近いなど)
  • 料金が明確でわかりやすかった
  • スタッフの対応が良かった
  • 希望するプラン(家族葬・直葬など)があった
  • 病院・施設から勧められた
  • 事前に調べ相談・見積もりをしていた
  • その他
葬儀社を選んだ決め手は何ですか?

立地の良さと料金の明確さが重要視される傾向にある

アンケートの結果、「立地が良かった(自宅・斎場から近いなど)」と回答した方が201人で最も多く、次いで「料金が明確でわかりやすかった」が162人という結果となりました。

葬儀は突然の出来事であることが多く、短期間で意思決定を行う必要がある状況において、「アクセスの良さ」と「費用の透明性」という非常に実用的かつ明確な判断基準が重視される傾向にあります。

特に立地条件(201人)が最も多く選ばれた背景には参列者への配慮や移動負担の軽減という理由に加え、地域に根ざした葬儀社への信頼感も影響していると考えられます。

また、料金の明確さ(162人)が2番目に多く選ばれた背景には、葬儀費用に対する不透明感や予想外の追加費用への懸念があると推測されます。実際に、葬儀・お墓に関する消費者トラブルとして「予定外の費用請求」や「高額な請求」に関する相談が増加(※)しています。このような社会的背景も踏まえ、費用の透明性を重視する消費者心理が強く表れていると言えるでしょう。
※参照:国民生活センター

【質問⑤】葬儀社選びで失敗したと感じたことはありますか?

選択肢

  • はい
  • いいえ
葬儀社選びで失敗したと感じたことはありますか?

調査の結果、「いいえ」と回答した人が466人(93.2%)と大多数を占め、「はい」と回答した人は34人(6.8%)にとどまりました。この結果から、大部分の方は葬儀社選びに対して概ね満足していることが明らかになりました。

しかし、少数ながらも失敗を経験した方々の声には、「オプションで費用が跳ね上がった」「事前見積もりと契約当日の値段が違いすぎた」「料金が思ったより高かった」など、料金に関する不満が多く見られました。これらの回答から、予想外の追加費用や不透明な料金体系が主な不満の原因となっていることがわかります。

失敗しないために気を付けるべき点は『料金の確認』と『事前の相談』

選択肢

  • 事前に料金プランを確認する
  • 口コミ・評判を調べる
  • 事前相談や見積もりをとる
  • スタッフの対応を確認する
  • 立地やアクセスを考慮する
  • 施設や設備の充実度を確認する
  • 追加料金の有無をチェックする
  • その他
葬儀社を選ぶ際に気を付けるべきことは何だと思いますか?

葬儀社選びで失敗しないために気を付けるべき点について質問したところ、「事前に料金プランを確認する」と回答した人が346人で圧倒的多数を占め、次いで多かったのが「事前相談や見積もりをとる」(224人)、「口コミ・評判を調べる」(191人)でした。これらの結果から、料金の透明性確保と事前の情報収集が葬儀社選びの失敗を防ぐ最重要ポイントであることが明確に示されています。

具体的な失敗事例として「オプションで費用が跳ね上がった」「事前見積もりと契約当日の値段が違いすぎた」といった声が挙げられていることからも、葬儀における費用面での透明性が非常に重要であることが再確認できます。また「しっかり調べなかったこと」を失敗と感じている回答もあり、事前の情報収集の重要性を示唆しています。

葬儀社選びで求めるものは『明確な料金表示』

選択肢

  • 明確な料金表示(追加費用なし)
  • 丁寧で親身な対応
  • 費用を抑えたシンプルなプラン
  • 充実した会場設備・環境
  • 宗教・宗派に対応した柔軟なプラン
  • 事前相談・事前見積りができるサービス
  • 迅速な対応・手続きの代行
  • その他
葬儀社に求めることを教えてください。

葬儀社に求めることについて質問したところ、「明確な料金表示(追加費用なし)」と回答した人が393人で最も多く、次いで「丁寧で親身な対応」(317人)、「費用を抑えたシンプルなプラン」(239人)が多く選ばれています。この結果からも、料金の透明性が葬儀社選びにおいて最も重要な要素であることが再確認されました。

また注目すべき点として「丁寧で親身な対応」が求めることの上位に挙がっており、葬儀という感情的な場面において、スタッフの共感的な対応や丁寧なサポートが強く求められていることがわかります。

実際に「業務的な対応で余り寄り添ってくれなかった」という声があったことからも、単なる事務的なサービスではなく、感情面でのケアも葬儀社に期待されていると言えるでしょう。

まとめ

今回の調査では、全国の社会人500名を対象に葬儀社選びに関する実態調査を行い、調査結果から、現代における葬儀社選びの傾向として特に顕著だったのは、「料金の明確さ」を重視する傾向と「インターネット」を活用した情報収集の浸透です。

約8割の方がインターネットで葬儀情報を調べており、特に「葬儀の費用相場」への関心が最も高く見られました。葬儀社選びの決め手としては「立地の良さ」と「料金の明確さ」が上位を占め、失敗しないために気をつけるべき点としても「事前に料金プランを確認する」が圧倒的多数を占めました。

また、葬儀社に求めることとして「明確な料金表示」が最多となり、次いで「丁寧で親身な対応」も多く選ばれました。これらの結果は、葬儀社選びにおいて料金の透明性と感情面でのケアの両方が重視されていることを示しています。

この調査結果は、葬儀社を選ぶ消費者の参考情報となるだけでなく、葬儀業界の事業者にとっても今後のサービス設計やマーケティング戦略の重要な示唆となるでしょう。

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