【マーケティングリサーチ】7割以上が複数ツールで再検索している！300名に聞いた検索行動の実態を調査
EC市場が成熟し競争が激化する中、多くの事業者が「集客」と「売上向上」に課題を感じています。
では、現場の最前線で日々奮闘しているEC担当者たちは、実際にどのような打ち手を求め、何に悩んでいるのでしょうか。
今回は、EC事業者を対象にマーケティング施策に関する実態を徹底調査し、集客施策からコンバージョン改善、LTV向上、ツール導入に至るまで、多角的なニーズが明らかになりました。
リアルな声をもとに、いま求められている最適なマーケティング施策とは何かを紐解いていきます。
【調査概要】
調査対象：85名の男女
年齢層：20代～50代
調査方法：インターネットアンケート調査
実施期間：2025年6月11日～2025年6月25日
目次
選択肢
▼年齢
▼性別
▼職業
今回の調査では、ECサイトの運営に携わる全国の20代〜50代の男女85名を対象に、「EC事業におけるWebマーケティングに関する実態調査」を実施しました。
選択肢
「EC事業における課題」として、「集客・新規顧客獲得」を挙げた割合が全体の23.61%と最も多い結果となりました。
この背景には、主に以下の3つの要因が考えられます。
現在、Amazonや楽天など市場における自社ECサイトの乱立により、競争が激化しています。
その結果、広告市場ではクリック単価（CPC）の高騰や、SEO施策の難易度上昇といった課題が生じており、従来の手法だけでは十分な成果を上げにくくなっていると考えられます。
また、SEO、リスティング広告、SNSマーケティングなど集客チャネルが多様化する中、それぞれのチャネルに適した戦略設計や運用体制の構築が求められています。
しかし、限られたリソースの中で、それぞれの施策を戦略的に設計・選定し、適切に運用する難しさに直面している企業も少なくありません。
また、そもそも「ユーザーに見つけてもらえない」という、認知度不足の問題も深刻な課題となります。
たとえば以下のような複数の要因が重なり、ユーザーとの最初の接点を持てない状態が続いていると考えられます。
このように、競争環境の激化やチャネルの多様化に加えて、認知度の壁が存在することにより、多くのEC事業者が効果的な集客・新規顧客獲得において課題を抱えていると推察されます。
選択肢
今回の調査結果では 全体の31.98%のEC事業者が、「集客に関する専門知識やノウハウが不足している」と感じていることが明らかになりました。
多くの事業者は集客の重要性を十分に認識している一方で、具体的なSEO対策の実施方法やWeb広告の運用手法、トレンドに即したアプローチに関して、専門的な知識の不足を課題と感じているようです。
Webマーケティングの分野は、アルゴリズムのアップデートや新しい手法やツールの登場など、環境変化のスピードが極めて速いことも特徴です。
そのため、自社の限られたリソースで、常に最適な施策を継続的に実行し続けることに対し、難しさや不安を抱えている企業も多いと考えられます。
顧客管理（CRM）や販促活動を効率化するためのシステムに関する機能・性能の不足も、EC事業者が抱える課題の上位に挙がりました。
これらの課題は、特に事業が成長フェーズに差しかかる段階で顕在化しやすいと考えられます。
顧客数の増加に伴い、既存のツールや手動運用では対応が難しくなり、次のような問題に直面している企業も多いと推察されます。
こうした背景から、ECプラットフォームが提供するCRM機能や、マーケティングオートメーション機能は、成長フェーズでのボトルネックを解消する有効な手段となり得ます。
今後は、集客後の顧客体験とLTV最大化を見据えた「仕組みづくり」が、継続的な事業成長を支える鍵となるでしょう。
選択肢
今回の調査では、全体の25.77%のEC事業者が、「顧客分析やリピート施策が不足している」と感じていることが明らかになりました。
これは、LTV（顧客生涯価値）の最大化に向けた取り組みが、十分に行き届いていない現状を示しています。
本来、売上の安定化には不可欠な領域ですが、短期的な集客施策や目先の運用業務が優先されて後回しにされるケースも少なくありません。
さらに、リピート施策は地道な作業も多いため、手動での運用に限界を感じていたり、適切なシステム導入による自動化が進んでいない事業者も多いと推察されます。
このような状況においては、自動配信機能や顧客分析機能などを活用することで、リピート施策の効率化と成果向上の両立が期待できます。
今回の調査では、SEOなどの新規集客施策への対応を課題と捉えているEC事業者が20.86%にのぼり、依然として高い関心が寄せられていることが分かりました。
多くの事業者が新規顧客の獲得がEC成長にとって不可欠であると認識している一方で、SEOのように中長期的な視点と専門的知識が求められる施策には、十分なリソースを割けていない実態も浮き彫りになっています。
自社ECサイトに不足している要素として「集客に関する専門知識やノウハウ」が最も多く挙げられたことからも、知見とリソースの両面で課題を抱えていると推察されます。
選択肢
「データ分析とサイト改善の提案」は25.63%、「集客戦略の立案・実行」は22.50%と、いずれも高いニーズを示しています。
「データ分析とサイト改善の提案」と「集客戦略の立案・実行」のいずれもが高いニーズを示していることから、ECサイトの売上最大化に向けては、以下の両フェーズを強化していくことが必要です。
この傾向を裏付けるように、「記事や動画などのコンテンツ制作」のニーズはわずか7.5%にとどまっており、単なる作業代行では不十分と考える層が増えていることが読み取れます。
今後は、部分的な施策ではなく、戦略設計から改善提案までを一気通貫で支援する“伴走型”のパートナーが、より強く求められていくと推測されます。
「現時点で、自社ECサイトに不足していると感じるものは何ですか？」という問いに対し、「運用リソースの不足」や「顧客管理・販促活動を効率化するシステムの不足」といった課題が上位に挙げられました。
これらの結果は、「集客や販促を自動化・効率化するツールの導入支援」に対するニーズが20.63%と高かったこととも連動していると考えられます。
注目すべきは、こうしたニーズが単なる人手不足ではなく、「ツールを戦略的に活用する知見と実行力の不足」を背景にしている点です。
実際、MAツールやCRMツールは高機能である一方で、導入後の設計や運用方針が曖昧なままでは、十分な成果につながらないケースも少なくありません。
特に中小企業においては、「誰が設定し、誰がKPIを見るか」「施策設計に落とし込める人材がいない」といった実行レイヤーの断絶が起きやすく、ツールの有効活用ができていない状態に陥ることも多いのが現状です。
さらに、LTV向上施策やステップ配信などの自動化領域は、属人的なスキルに依存しやすく、社内だけでの内製化が難しい分野でもあります。
そのため、今本質的に求められているのは、ツールの操作方法そのものではなく、「ツールを成果に結びつける仕組みづくり」までを支援する伴走型のパートナーであると言えるでしょう。
選択肢
今回の調査で最も多く挙げられたのは、「SEO対策に取り組みたい」という回答で、全体の23.13%に達しました。
自由記述の回答から、広告費を抑えつつ持続的に新規ユーザーを獲得したいというニーズが多数見られ、SEOによる中長期的な集客基盤の強化に対する意識が高まっていることがうかがえます。
特に注目すべきは、SEO対策によって自然検索からの流入を増やし、LTVの高いユーザー層との長期的な関係構築を目指す考え方が広がっている点です。
こうした意識の背景には、一時的な広告依存からの脱却といった、事業の安定性を重視する姿勢があると考えられます。
今回の調査から、EC事業者が直面する主要課題は「集客力の向上」と「集客に関する専門知識やノウハウ」であることが分かりました。
これに対する施策としては、SEO対策が多く支持されており、検索からの流入を強化したいというニーズが際立っています。
これは、広告費の高騰といった背景を受けて、安定した収益基盤を築くために、自社の情報発信力を高めたいという関心の高まりを反映していると考えられます。
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2025年7月31日（木）13:00~14:00
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