ユーザーへ徹底的に向き合い続け、一切の妥協を許さない DtoC商品開発の仕事

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Leo Sophia GroupのDtoC事業では、現在13ブランド 、60商品以上を市場へ展開しています。
本事業において、商品企画開発の中核として業務にあたるのが「MD(Merchandising)」と呼ばれるポジション。
本記事では2名の社員へ、商品開発の業務についてや、大切にしている思いなどを伺いました。

人事広報 佐久間

 


目次

  1. プロフィール
  2. DtoC事業 概要
  3. DtoC事業の中で、MDが担う重要ミッション
  4. ユーザーへ憑依するまで知り、考える。ユーザーファーストの大切さ
  5. 商品開発に妥協はない 永く愛される商品へのこだわり
  6. DtoC事業の規模拡大に向け MDが果たす使命


プロフィール

髙橋 仁海 DtoC事業部 MDマネージャー
2012年に大学を卒業後、ウェブ広告の代理店にて営業として勤務し、2018年2月にLeo Sophia Groupに入社。
DtoC事業にてオーガニックブランドを立ち上げ、ブランドマネージャーを担った後、2022年6月からMDチームに配属され現在に至る。

牛木 麻梨奈 DtoC事業部 MD / 薬剤師
2018年に薬科大学を卒業、医薬品開発業界にて新薬の治験のモニタリングを行う臨床開発モニター(CRA)として勤務し、2020年11月にLeo Sophia Groupへ入社。
未経験からDtoC事業のマーケティング業務に従事した後、美容化粧品ブランドの商品開発を担う。商品開発機能が独立し、MDチームが発足された際に正式に配属となり、現在に至る。

左:牛木  右:髙橋


DtoC事業 概要

DtoCとは、Direct-to-Consumerの略で、自らが企画、製造した商品を、中間業者(卸、量販店等)を介さず、デジタルの領域で直接ユーザーへ販売するビジネスモデル。ユーザーニーズの分析から商品開発、販売促進、受発注、アフターフォローまで一貫して実行し、現在はアパレルや食品、化粧品、漢方など、様々なジャンルのブランドを展開中。


DtoC事業の中で、MDが担う重要ミッション

ー 多岐にわたるブランド・商品を展開しているDtoC事業部のミッションと、その中でMDがどのような役割を果たしているか教えてください

髙橋:DtoC事業のミッションは「最高のブランドとプロダクトを創造し、マーケティングを通じて一人ひとりの理想を実現する」ことです。その中でMDは、Merchandising(マーチャンダイジング)の略で、商品やサービスの開発から販売戦略まで、トータルで計画を立て実行していく役割を担っています。

そのような私たちMDは、「最高のプロダクト」を作り上げるために日々奮闘している部署であり、別で以下のミッションを掲げています。

MDは、DtoC事業の肝となる商品開発を担っているので、私たちが手がけた商品で事業部全体の成長、企業の成長に貢献することが使命になります。

そして大前提、私たちの開発した商品はユーザーにご購入いただき、その対価としてお金を頂戴します。だからこそ、商品を開発することが目的ではなく、ご購入いただくユーザーのお悩み解決やニーズを充足させることが本質的な目的です。一回限りの出会いではなく、永く愛される商品を開発し、永くご愛顧いただくことがビジネスとしても重要になります。

そのため、「最高のプロダクトで人生を豊かに」をミッションとして掲げ、「永く良質な価値を提供し続ける」ことを最重要視しております。

ー MDがどのような仕事をしているか教えてください

髙橋:MDは、「とにかく商品開発をしているセクション」のイメージを持たれることが多いですが、実は作って終わりではなく、お客様の手に届いた後も、より良い商品にブラッシュアップをし続けることが仕事になります。

そこで常日頃から大切にしているのが、”顧客と徹底的に向き合う姿勢”です

新規開発においては、商品設計の段階から、アンケートやWebインタビュー、面談によって、ターゲットとなりうるユーザーの生の声をヒアリングしていきます。また、試作レビューに参加いただくことでニーズの深堀ができるとともに、「一緒に商品を作る体験」を提供して、ブランドや製品のファンになってもらう機会の創出につなげていきます。

既存商品のリニューアルにおいては、ローンチ後の商品に対して、実際の評価や感想をユーザー様にヒアリングを続けていきます。 そしてニーズに合わせた改良を行い、満足度の向上やリピート率アップを図って競合優位性を磨き、ロングセラー商品に育てあげることを意識して取り組んでいます。

ー ブランド側や、OEM(※)先とはどのようなやり取りが発生するのですか?

牛木:非常に多岐にわたるので、一概に言うことができないのをお許しください…。

一例として、MDに対しブランド担当より「◯◯という悩みに対し、△△のような商品を作りたいのだが、可能か?」といった相談があったとします。この場合、MDとOEM先とで、それこそ素材から考えていきながら、当社ブランドで開発する意味と強みを加味しつつ、実現可能性の高い設計を検討し、費用感もあわせブランド担当へ提案します。

叶えたいニーズや、商品に落とし込みたい要素があれば、それを具現化し、実現するのがMDです。そのため、MDは「お客様、ブランド、OEM」を繋ぐハブ的な役割を担っているのだとイメージいただければと思います。

※OEM(Original Equipment Manufacturer):製造委託会社


ユーザーへ憑依するまで知り、考える。ユーザーファーストの大切さ

ー先程の話で、何か一つ具体的な商品開発のエピソードを聞きたいです

牛木:では、近日中にローンチを控える、女性用アパレルブランドの下着(ブラジャー)商品のお話をします。
ブラジャーといっても、ただのブラジャーではなく、大きな胸を綺麗にスッキリ見せるための、お悩み解決型のブラジャーです。

ー そもそも、なぜこの商品を開発するに至ったのですか?

髙橋:MDは、既存商品の売上を伸ばし続けるだけではなく、新商品を継続的に生み出し続けることも重要です。今回も顧客ニーズを理解し、ユーザーが求めているものを市場に出すというマーケットインの思考のもと、新たな商品開発のため市場調査を行いました。

その中で、特に「胸が大きな女性」に「胸をスッキリ見せたい」というニーズがあり、その悩みも非常に根深いことがわかってきたのです。

胸の大きさで悩む女性の「数の多さ」と悩みの「根深さ」から、この商品が私たちの掲げるミッション(「最高のプロダクトで人生を豊かに」)と、ビジネス的観点からの収益性、双方を実現させることができると考え、商品開発を始めました。

ー 今回は市場調査だけでなく、多くのユーザーにインタビューをしたと聞いています。

牛木:当社では既にブラジャー商品を扱っており、商品に関するご意見やお言葉を日々沢山いただいているにも関わらず、胸の「大きさ」に関する悩みにあまりアプローチ出来ていなかったことに今回の市場調査で気付かされました。

そこで、悩みが根深いからこそよりリアルな声を聞くため、その悩みをもつユーザーに下記のような内容を直接インタビューしました。丁寧なヒアリングを実施出来たことでこの商品の強みとなる設計を見つけられたと考えています。

・具体的な悩み
・悩みを感じるタイミング
・いつから悩みを持ち始めたか
・どういう商品・設計だったら悩みが解消されるか
・あったらうれしい設計
・購入する際に優先するポイント

ー どのような悩みが多く、根深いと感じましたか?

牛木:その身体的特徴から、肩こりや汗をかきやすいといったことは多かったです。しかし更に印象的だったのは、精神的苦痛を感じてきた方が非常に多いということです。

周りの目線が日常的に気になったり、過去にからかわれた経験やトラウマから着たい服がきれなかったりと、胸が大きいことが足枷となってきた方々が、これほどまで多いのだということを知りました。

より深く、悩みを抱えているユーザーへ憑依するため、トータルで100名程度の方のお話を聞きました。その上で、この悩みを解決する商品を開発することは社会的意義が大きいことと、ビジネスという観点でいえば収益性も担保できるのではないか?という考えから、開発することが決定した流れです。

ユーザーから何が見えていて、何を悩みとして感じているのかを実際に取りに行く、「ユーザーファースト」のMDだからこそ、この根深いお悩みを発掘できたのだと思います。

ー お悩みを解決する商品開発を行う中で、課題はありましたか?

髙橋:商品開発で起点となるのはやはりユーザーのお声になりますが、ニーズには”矛盾”があることが多いです。例えば「小さく見せたいけど、つぶさず形は綺麗に保ちたい」というお声。 小さく見せるためには物理的に抑える必要がありますが、そうすると寄せたり上げたりする必要があり、結局胸は強調されてしまう…」といった具合です。

ニーズを全て叶えようとすると、設計が真逆になり本来の目的を果たすことができなくなります。 ただ、これらを可能な限り全て実現できるようOEM先とミリ単位で設計を調整し、試作品を作り、試着会を通じてお声を集め…ということを繰り返していきました。

ヒアリング、試着会を重ねる牛木

またユーザーからのお声にはマーケティング戦略に活かせることが多くあります。 リアルな言葉をキャッチコピーへ活かしたり、初めて聞く情報収集のチャネル名が上がってくれば、それを当社のチャネル戦略に活用したりといった具合です。

そのため事業推進部の竹内とタッグを組み、販売戦略(マーケティング)と商品開発を並行して進めていき、徐々に形になりつつある商品と磐石なマーケティング戦略を整えていきました。


商品開発に妥協はない 永く愛される商品へのこだわり

ー 開発における苦労話を教えてください

牛木:一例をあげると、お客様と一緒に開発を進めるうえで、チームメンバー内だけでなく、お客様との共通認識もつくることです。 特に試作品を試着してもらう際は、伝え方が感覚的な方がいらっしゃり、どう言語化して共通認識を見つけるか苦労しました。

たとえば、胸をスッキリ見せたい商品の場合、【スッキリさせたい】にも色々あって、どこの部分をどうスッキリさせたいかなど、こちらで想像しているものと同じ認識かを擦り合わせる必要があります。

根本的な悩みや希望にたどりつけるように質問を繰り返し、言語することが非常に大切であり、丁寧にしなければいけないところでした。しかし言語化を丁寧に行い共通認識を持ったおかげで、深層ニーズを見つけ、より良い商品づくりができたと思います。

また、試作品のビフォーアフター比較も大変苦労しました。試作品のミリ単位の外見変更点や、効果の差。また、競合他社品とのサイズ比較や、「これだけ効果があります」という証明のために写真撮影をするのですが、撮影の角度や位置が少しずれるだけで比較がしづらくなります。フェアに比較ができなくなるわけです。

誰が見ても狙いの効果があることを立証し、ユーザーから揺るがない信頼を得られる商品にするために、小さなこともおざなりにせず突き詰めていきますし、妥協は言語道断です。

この課題に対しては、写真撮影の際に線を引きベースを作るなどの工夫をしながら、ピッタリと比較ができる仕組みを構築し乗り越えました。

他にも苦労話はたくさんあるのですが、何とか乗り越え無事に開発を終えることができました。 ここからは、DMD(デジタルマーケティングディヴィジョン)や物流チームとも連携し、実際にお客様にお届けしていくフェーズです。ローンチは2023年6月を予定しております。

ー ローンチ後、MDはこの商品へどのように関わっていくのですか?

髙橋:先ほどもお話した通り、MDは商品を開発して終わりではないです。発売後、実際にご購入いただいたユーザーの生の声を聞き、商品をブラッシュアップし続けていきます。 自分達が強みだと思っていたことが、実はそうではなかったり、弱みと感じていた部分が、意外な捉え方をされポジティブな一面になったりと、新たな発見に終わりはないです。

「次は、どこをもっと良くできるのか」「カラーバリエーションやシルエットに要望はあるか」など、より良質な商品磨きを続けていきます。

ー 発売したら終わりではなく、本当にずっと関わっていくのですね

牛木:はい。むしろ発売してからが新たな始まりだと思っています。 追求し続けることに終わりはないです。それこそが、”永く”良質な価値が提供できることへ繋がりますし、「最高のプロダクトで人生を豊かに」することへ必須な要素だと考えています。


DtoC事業の規模拡大に向け MDが果たす使命

ー DtoC事業は更なる急成長を見据えていますが、その中でMDが果たすべき使命は何でしょうか?

髙橋:目下2023年において、MDは新規既存合わせて約33商品の開発を計画しておりますので、これにコミットしていきます。DtoC事業の成長には、良質な商品を生み出すことはマスト要件であるため、チームで必ず達成します。

さらに今後は、既存をリニューアルし続けるサイクル構築や、チームの体制強化も行っていきます。 「商品開発で困っても、MDに相談したら解決されるよね」と、絶大な信頼を置かれる組織へと成長させたいです。

また、当社のDtoC事業は”Leo Sophia Group MDチーム”あってこそだと、私たちMDが競合優位性になることが理想の状態です。夢物語ではなく、今より様々な役割と機能を有した組織を作っていきたいです。

ー そのような組織を作るため、今後新たに仲間へ期待することは何ですか?

髙橋:粘り強く、諦めない方です。

やりたいことがあったとしても、素材の価格や、原料が無いなど、様々な制限の中で仕事をすることになります。そのような時、取引先1社へ聞いてダメなら、追加で10 社聞いてみるなど、どうしたら実現できるかを考え行動できる粘り強さを期待します。

忘れてはならないのは、自分たちの仕事の先にユーザーがいるといった意識です。 ユーザーのことを想い、粘り強く、型にはまらず、商品開発をしたいといった思いが強い方がお仲間になっていただけたら、非常に心強いですね。

牛木:いい意味で型にはまらない、柔軟性のある方ですね。

今までやってきたことが必ず正しいとは限らないですし、基本うまくいかないことだらけなので、その状況の中でいかに最短で目標を達成できるかに思考錯誤しながら、対応を続けられる方であると嬉しいです!

 

 


 

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