検索順位が下がった原因とは?SEO担当者が確認すべき14個の項目を解説

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今、アクセス数の多い記事で順位が下落してしまい、効果的な改善法を模索しているのではないでしょうか?

検索結果の上位にあった記事が急に下落してしまうと、検索エンジンで流入を確保して売り上げを担保している企業や個人にとっては、甚大な影響を被ってしまいます。

検索順位が下がることで売り上げが5分の1にも10分の1にも激減してしまうリスクがあります。

本記事では、弊社が長年にわたって蓄積してきた「順位下落時の14のノウハウ」を包み隠さず公開。

この記事をご覧いただくことで、今現在順位が下がっている記事の改善方法が分かるだけではなく、本質的にあなたのメディアを改善する4つの対策も分かるでしょう。

記事の最後には、実際に弊社で順位を向上させた事例を紹介しているので、順位が下落して困っているSEO担当者・アフィリエイター・ブロガーには是非ご覧いただきたいです。

検索順位が下がる3つのパターン

検索順位の低下には、いくつかの原因がありますが、ここでは順位が下がる主要な3つのパターンについて解説します。

  • 競合サイトが原因
  • 自社サイトが原因
  • アルゴリズムが原因

検索順位の低下は、ウェブサイトの運営者にとって死活問題です。

ぜひこの項目をお読みいただき、下落した記事が3つのパターンの内、どれに当てはまるかご確認いただきたいです。

どのパターンかによって今後取るべき対策が異なってくるので、読み飛ばさず熟読していただけると、活路が見えてくるはずです。

競合サイトが原因

検索順位の低下には、競合サイトの存在が大きな影響を与えます。

というのも、競合サイトが検索順位を上げることで、相対的にあなたのサイトの記事順位が下がる可能性があるからです。

競合サイトによる検索順位の低下には、以下のようなパターンが考えられます。

  • 記事単位/サイト単位で競合サイトとコンテンツ内容に差分がある
  • 競合サイトと比較した際に記事の独自性で負けている
  • 被リンク数やドメインランクで負けている

競合サイトの分析は、検索順位の低下を防ぐ上で重要な要素です。

自社サイトの強みと弱みを把握し、競合サイトに勝るサイトを目指すことが、検索順位の向上につながります。

自社サイトが原因

検索順位の低下には、自社サイトの問題点も大きな影響を及ぼします。

自社サイトに起因する検索順位の低下には、以下のようなパターンが考えられます。

  • 記事質が低い
  • 過剰なSEO対策を実施している
  • 記事のカニバリ(重複)が起こっている
  • 流入数の多いクエリが記載されている見出しを削除した
  • 被リンクを一気に増やした
  • 悪質なサイトから被リンクを受けている
  • ページがnoindexになっている
  • ペナルティを受けている
  • ページエクスペリエンスの指標が悪化した
  • モバイルフレンドリーに対応していない
  • robots.txtでクロールを弾いてしまっている

自社サイトの問題点を適切に把握し、必要な改善を行うことで、検索順位の低下を防ぐことができます。

コンテンツの質、SEO対策、サイト構造等を定期的に確認し、適切な対策を講じることが非常に重要です。

アルゴリズムが原因

検索順位の低下には、検索エンジンのアルゴリズムの変更も大きな影響を及ぼします。

検索エンジンは常に最適なユーザー体験を提供するためにアルゴリズムの更新を行っているからです。

そのため、下記のようなアルゴリズムの変更が、検索順位の低下につながる可能性があります。

  • 【影響大】コアアップデートによる影響
    検索エンジンの根幹をなすアルゴリズムに大規模な変更を加えるアップデート。
  • 【影響中】特定アップデートによる影響
    「モバイルフレンドリーアップデート」「ヘルプフルコンテンツアップデート」等、特定の要素に焦点を当てたアップデート。

これらのアルゴリズムの変更に適応できないと、検索順位の低下を招く可能性があります。

そのため、検索エンジンの動向を常に注視し、適切な対策を講じることが重要です。

しかし、多くの場合事前に対応することは非常に難しいため、アルゴリズム中は静観し、完了してから原因を探って改善していく方向性がベストです。

検索順位が下がった時にチェックすべき項目14選

検索順位が下がった際は、様々な要因を考慮し、適切な対策を講じることが重要です。ここでは、検索順位が下がった時にチェックすべき14の項目を紹介します。

①~③は競合サイトが原因のパターン、④~⑬が自社サイトが原因のパターン、最後の⑭はアルゴリズムが原因のパターンです。

  1. 競合サイトと差分がある
  2. 競合サイトと差分はないが独自性がない
  3. 被リンク数やドメインランクで負けている
  4. 記事質が低い
  5. 過剰なSEO対策を実施している
  6. 記事のカニバリ(重複)が起こっている
  7. 流入数の多いクエリが記載されている見出しを削除した
  8. 被リンクを一気に増やした
  9. 悪質なサイトから被リンクを受けている
  10. ページがnoindexになっている
  11. ペナルティを受けている
  12. ページエクスペリエンスの指標が悪化した
  13. robots.txtでクロールを弾いてしまっている
  14. Googleの公式アナウンスを確認

コンテンツの質やサイト構造、SEO対策、ペナルティ、ユーザー体験など、幅広い観点からサイトを分析し、問題点を特定することが重要です。

検索順位の低下は、一朝一夕には解決できない課題かもしれませんが、これらのチェック項目を参考に、地道な改善を重ねることで、検索順位の回復を目指すことができるでしょう。

そのため、この項目で紹介している全ての内容が非常に重要になってくるため「そんなことか」と読み飛ばさずに、一つ一つ読み進めていただきたいです。

1.競合サイトと差分がある

競合サイトとの比較は、検索順位の低下を分析する上で重要な要素です。

自社サイトと競合サイトを比較し、まずは記事単位/サイト単位のどちらで差異があるかを確認する必要があります。

記事単位かサイト単位かはGRC等の順位計測ツールを使うことで判別がつくでしょう。

例えば下記のように、同じメディアの複数記事で順位が下落している場合は「サイト単位での下落」と判断ができます。

GRCでの順位低下例

特定の記事だけなのか、サイト全体なのか目星を付けてから対策を行うことは、今後の対策を効率化する観点でも非常に重要です。

1ー1.記事単位で競合と差分がある

検索順位の低下には、自社の記事と競合サイトの記事との差異が影響している可能性があります。

記事単位で競合サイトと比較し、以下の点で差がないかを確認する必要があります。

  • 記事の情報は正確か。公式サイト等と相違がないか
  • 記事の更新頻度は高く、フレッシュネス(鮮度)が担保されているか
  • 記事のタイトルや見出しにメインkwが設定されているか
  • 記事はスマホで見た時でも読みやすいか
  • 該当の記事に対して被リンクの獲得状況は負けていないか
  • 過剰にアフィリエイトリンクを設定していないか
  • 記事に監修者を設定しているか

競合サイトの記事が自社の記事よりも優れている場合、検索エンジンは優れている記事を上位に表示する傾向にあります。

自社の記事の弱点を特定し、競合サイトに勝るコンテンツを提供することが、検索順位の回復につながります。

1-2.サイト単位で競合と差分がある

検索順位の低下には、サイト単位での差異が影響している可能性があります。

サイト単位で競合サイトと比較し、以下の点で差がないかを確認する必要があります。

  • サイト構造の最適化(パンくずリストやカテゴリ分け)
  • ページ間のリンク構造
  • 関連性の高い外部被リンクの質と獲得量と獲得頻度
  • キラーページだけなのか、知識系の記事も書くべきなのか
  • 編集者ポリシーは記載されているか
  • 低品質記事のnoindexタグ設定
  • ページの表示スピード

自社サイトの弱点を特定し、競合サイトに勝るサイト構造や機能を実現することで、検索順位が向上する可能性があります。

2.競合サイトと差分はないが独自性がない

①で競合サイトと比べて大きな差異がない場合でも、自社サイトに独自性がないと、検索順位の低下につながる可能性があります。

競合サイトと同様の情報を提供しているだけでは、検索エンジンにとって価値の高いコンテンツとは見なされないからです。

ユーザーにとって新しい視点や解決策を提供できるような、差別化された独自のコンテンツを作成することが重要です。

また、単に情報を羅列するだけでなく、ユーザーの課題解決に寄与するような構成や表現方法を工夫することも、検索順位の向上につながります。

以下は実際に弊社が行っている独自性の出し方の一例です。

  • 第三者機関のアンケートサイトでアンケートを取り、一次情報を得る
  • 専属のデザイナーを雇い、オリジナル画像を作成する

もしあなたが「静岡 デートスポット」という記事を書いている場合、上位サイトのようにただデートスポットを大量に紹介するだけでは「独自性がある」とは言えません。

「実際に現地のスポットに訪れた人に、デートの想い出作りとして立ち寄るべきお店や体験等」の独自意見をアンケートサイトで収集することは、独自性を出す1つの方法でしょう。

また、知り合いや社内にデザイナーがいない場合でも、クラウドワークス等で良質なデザイナーを雇うことが可能です。

競合サイトと同等以上の品質を維持しつつ、独自性のあるコンテンツを提供することで、検索エンジンからの評価も高まり、検索順位の回復が期待できます。

3.被リンク数やドメインランクで負けている

検索順位の低下には、競合サイトに比べて自社サイトの被リンク数やドメインランクが劣っている可能性があります。

被リンク数は、検索エンジンにとって重要な評価指標の1つです。競合サイトが自社サイトよりも多くの外部サイトからリンクを獲得している場合、検索順位の低下につながります。

被リンクはAhrefsで確認可能

▼被リンクはAhrefsで確認可能

競合サイトのドメインランクが自社サイトを上回っている場合、まずは本記事他の項目で紹介している内容を実践して、中長期的に記事やサイトの評価を上げることをおすすめします。

ドメインランク

▼ドメインランク

これらの指標を競合サイトと比較し、自社サイトの弱点を特定することが重要です。

外部サイトからのリンク獲得や、ドメインの信頼性向上に取り組むことで、検索順位の回復が期待できます。

4.記事質が低い

検索順位の低下には、自社の記事の質が競合サイトに劣っている可能性があります。

記事の質が低い場合、検索エンジンはユーザーにとって有益でないと判断し、順位を下げる傾向にあるからです。

Googleの公式セントラルブログから読み取ると、下記が質の低いサイトとみなされています。

  • 情報が誤っている
  • 内容が薄く、十分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれていない
  • 誤字脱字やおかしな文章表現がある

例えば、弊社の場合累計70にも及ぶ独自レギュレーションの基準を満たした記事のみを公開しています。

記事執筆レギュレーション

特にライターを複数抱えている企業メディアの場合、記事質がばらけてしまうリスクがるため、自社(あなた)独自の執筆レギュレーションを作成することも改善策の1つでしょう。

5.過剰なSEO対策を実施している

検索順位の低下には、過剰なSEO対策を行っている可能性があります。

検索エンジンは、不自然なSEO最適化は好ましくないと判断する場合があるからです。

過剰なSEO対策の例としては以下のようなものが考えられます。

  • 見出しや本文でのキーワードの濫用
  • 被リンクを一気に増やすリンク構築
  • 重複コンテンツの大量投稿
  • 検索エンジンを意識しすぎた不自然な文章表現
  • HTMLタグを過度に活用し、検索エンジンを欺こうとすること

これらの対策は一時的に検索順位を上げることはできますが、長期的にはGoogleのガイドラインに反するため、ペナルティを受ける可能性があります。

適切なSEO対策とは、ユーザーの視点に立ち、自然な形でコンテンツの価値を高めることが重要です。

6.記事のカニバリ(重複)が起こっている

検索順位の低下には、自社サイト内での記事の重複(カニバリ)が影響している可能性があります。

記事のカニバリとは、同一のキーワードや類似したテーマの記事が複数存在することで、サイト内で競合してしまう状態のことです。

これにより、検索エンジンが最適な記事を判断できず、検索順位の低下につながります。

カニバリが起きている可能性を確認するには、以下の点に注目する必要があります。

  • 同一キーワードを狙った記事が複数ある
  • 類似したテーマの記事が複数ある

実際に狙っているキーワードで検索してみて、2つ以上の記事がヒットしているかを確認する方法が最も簡単でしょう。

記事のカニバリがある場合、「2つの記事を統合する」「どちらかをnoindex&非公開」「狙うキーワードを変更する」で解消することが可能です。

7.流入数の多いクエリが記載されている見出しを削除した

検索順位の低下には、人気の高いキーワードを含む見出しを削除してしまった可能性があります。

流入数の多いキーワードを含む見出しは、重要なコンテンツであることが多いです。

そのような見出しを削除してしまうと、検索エンジンにとって有益なコンテンツが失われ、順位低下につながる可能性があります。

見出しの変更や削除を行う際は、Googleサーチコンソールで、該当クエリへのクリック数や表示回数が多くないかを事前に確認することが重要です。

Googleサーチコンソール

人気のキーワードを含む見出しを削除してしまった場合、記事のリビジョン機能等で一時的に以前の状態に戻して、元の順位に戻るか確認することをおすすめします。

8.被リンクを一気に増やした

被リンクを一気に増やしてしまうと、検索順位の低下につながる恐れがあります。

被リンクは検索エンジンにとって重要な評価指標の1つですが、短期間で大量の被リンクを獲得しようとすると、検索エンジンから不自然な行為と判断される可能性があります。

このような不自然なリンク構築は、一時的に検索順位を上げることはできますが、長期的にはペナルティを受ける恐れがあります。

適切なリンク構築とは、関連性の高い良質なサイトからの被リンクを、継続的に獲得していくことです。一気に大量のリンクを得るのではなく、自然な形でリンク数を増やすことが重要です。

9.悪質なサイトから被リンクを受けている

悪質なサイトからリンクを受けている場合も検索順位の低下につながります。

検索エンジンは、リンク元サイトの信頼性や関連性を評価し、リンクの質を判断するからです。

悪質なサイトからのリンクは、自社サイトの信頼性を下げ、検索順位の低下につながる可能性があります。悪質なサイトの例としては、以下のようなものが考えられます。

  • スパムサイト
  • 違法コンテンツを掲載しているサイト
  • 低品質なコンテンツが多いサイト

このような悪質なサイトからのリンクを受けている場合は、できるだけ早期に対策を講じる必要があります。

リンク元サイトの確認と、必要に応じてGoogleサーチコンソールでリンクを否認することが重要です。

>>サイトへのリンクを否認する方法【Google公式】

10.ページがnoindexになっている

検索順位の低下の要因の1つに、ページがnoindexになっている可能性があります。

noindexは、検索エンジンにそのページをインデックスしないよう指示するタグです。このタグが付与されたページは、検索結果に表示されなくなるため、検索順位の低下につながります。

例えば、「SEO Simple Pack」というプラグインを利用している方なら、記事編集画面下部の「このページの”robots”タグ」を確認してください。

もし「インデックスさせない(noindex)」になっている場合、「デフォルト設定のまま」に変更しましょう。

nofollow

このようなnoindexの設定は、ふとした際に意図せず行われることがあるため、検索順位が低下した際は必ず確認する必要があります。

11.ペナルティを受けている

ペナルティとは、検索エンジンの品質ガイドラインに違反した場合に課される制裁措置のことです。

ペナルティを受けると、検索結果での表示順位が大幅に下がったり、完全に除外されたりする可能性があり、サイト名で検索しても検索結果に全く表示されません。

ペナルティの主な原因としては以下のようなものが考えられます。

  • 不自然なリンク構築
  • 重複コンテンツの大量掲載
  • 違法または非倫理的な行為
  • 大元サイトのドメインランクを利用して検索順位を操作すること

ペナルティを受けている場合、Googleサーチコンソールを通じて下記のような警告メールが届きます。

Googleからのペナルティ警告メール

ペナルティを受けている場合は、速やかに原因を特定し、適切な対策を講じる必要があります。ペナルティの解除には時間がかかる場合もあるため、早期発見と迅速な対応が重要です。

12.ページエクスペリエンスの指標が悪化した

検索順位の低下には、ページエクスペリエンスの指標が悪化している可能性があります。

ページエクスペリエンスとは、ユーザーがウェブページを閲覧する際の体験の質を表す指標です。Googleは2021年5月から、ページエクスペリエンスをランキング要因の1つとして採用しています。

具体的なページエクスペリエンスの指標には以下のようなものがあります。

  • 最大コンテンツ描画時間(LCP)
  • 入力の遅延時間(FID)
  • 視覚的安定性(CLS)
  • モバイルフレンドリー

上記の指標は下記サイトで確認することが可能です。

>>Page Speed Insight

ページスピードインサイト

また、Googleサーチコンソールでもページエクスペリエンスを確認することが可能です。

Googleサーチコンソールのページエクスペリエンス

これらの指標が良好であれば、ユーザーにとって快適な体験が提供できると判断され、検索順位の向上につながります。

13.robots.txtでクロールを弾いてしまっている

robots.txtファイルでクロールを弾いてしまっていることが、検索順位低下の可能性として考えられます。

robots.txtファイルは、検索エンジンのクローラーに対してクロールを許可するページとしないページを指定するためのファイルです。

robots.txtファイル

※上記は厚生労働省のrobots.txtファイル

このファイルで、クロールを許可しないように設定してしまうと、検索エンジンがページをインデックスできなくなり、検索順位の低下につながります。

robots.txtファイルでクロールを弾いてしまう主な原因としては以下のようなものが考えられます。

  • 開発中のページにrobots.txtを設定したまま公開してしまった
  • 特定のディレクトリやファイルをクロールさせたくない場合に、誤ってサイト全体をブロックしてしまった
  • robots.txtの記述に誤りがあり、意図せずクロールを弾いてしまった

robots.txtファイルの設定を見直し、必要なページがクロールされるように適切に設定することで、検索順位の回復が期待できます。

14.Googleの公式アナウンスを確認

検索順位の低下には、Googleが公式に発表しているアルゴリズムの変更が影響している可能性があります。

Googleは定期的にウェブサイトの評価アルゴリズムを更新しており、その変更内容は公式ブログやツイッター等で発表されています。

Google Search Central

>>Google公式Twitter
>>Google公式ブログ

これらの公式アナウンスを確認することで、検索順位低下の原因を特定できる場合があります。

例えば、Googleが「コンテンツの質」や「ページエクスペリエンス」を重視するアルゴリズム変更を行った場合、それらの指標が自社サイトで低下していると、検索順位の低下につながる可能性があります。

Googleの公式アナウンスを定期的に確認し、自社サイトの課題と照らし合わせることで、検索順位の低下の原因を特定し、適切な対策を講じることができます。

順位が下がった場合にやるべき2つの原因調査方法

検索順位が下落した際は下記2つの観点から原因を調査することが重要です。

  • 自社/競合/アルゴリズムのどれが原因か探る
  • サイト/記事/クエリ単位で原因を探る

この項目では、それぞれの具体的な調査方法を紹介していくので、早急に下落した順位を回復させたい人は続きをご覧ください。

自社・競合・アルゴリズムのどれが原因か探る

検索順位の低下の原因を特定する際は、まず自社サイト、競合サイト、Googleのアルゴリズム変更のどれが影響しているのかを確認する必要があります。

自社サイトの内部要因としては、本記事で紹介したコンテンツの質や最適化状況、ページエクスペリエンス等が考えられます。これらの指標が低下していないかを確認し、問題があれば改善に取り組みます。

一方、競合サイトの動向を分析することも重要です。競合サイトがより魅力的なコンテンツを提供したり、SEO対策を強化したりしていないかを確認し、自社サイトの差別化を図る必要があります。

また、Googleが公式に発表しているアルゴリズムの変更にも注目する必要があります。Googleは定期的にウェブサイトの評価基準を更新しており、その変更内容が自社サイトの検索順位に影響を及ぼしている可能性があります。

これら3つの要因を丁寧に分析し、検索順位低下の根本原因を特定することが重要です。

サイト・記事・クエリ単位で原因を探る

検索順位低下の原因を特定する際は、サイト全体、個別の記事、特定のキーワード等、どの単位で問題が発生しているのかを詳細に分析する必要があります。

まずは、サイト全体の指標を確認します。

Googleサーチコンソールで、順位が下落した前後の同期間で数値を比較することが重要です。

※「Googleサーチコンソール>日付>比較>カスタムで期間を入力」で確認することが可能

順位比較

上記の例のように軒並み順位が下落している状況であれば、サイト全体の問題が考えられます。

次に、個別の記事のパフォーマンスを確認します。特定の記事の検索順位が大幅に下がっていないか、検索順位が下がった日付の前後で比較して確認します。

「ページ」で特定の記事のみが下落していた場合は、記事の順位が下落したと考えられるでしょう。

Googleサーチコンソール

問題のある記事を特定し、コンテンツの改善に取り組みます。

さらに、特定のキーワードの検索順位の変動にも注目する必要があります。特定のキーワードで順位が大きく下落している場合は、そのキーワードに関連するコンテンツの最適化が必要です。

同じくGoogleサーチコンソールの「クエリ」で該当記事が獲得している「クエリ」の順位を確認することができます。

Googleサーチコンソール クエリ

これらの分析を通じて、検索順位低下の原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。

順位が下がった後に検索順位を本質的に向上させる4つの対策

検索順位が下落した際に順位を向上させる4つの施策を公開します。

  • 内部対策を行う
  • 外部対策を行う
  • ユーザーにとって価値あるコンテンツを作成する
  • EEATを担保する

これらを行うことで、中長期的に記事やサイトの評価が向上し、下がってしまった順位をもとに戻すことはもちろん、順位下落のリスクを軽減できるでしょう。

内部SEO対策を行う

検索順位低下の原因が自社サイトの内部要因にある場合、内部SEO対策を行うことが重要です。

具体的には以下のような取り組みが考えられます。

  • XMLサイトマップの作成
  • 内部リンクの最適化
  • 構造化データのマークアップ
  • パンくずリストの設置
  • SSLの適用
  • ページインデックスの確認
  • ページタイトルにキーワードを設定
  • 見出しタグ(h1・h2・h3等)の設定
  • 画像の最適化(ファイルサイズ、ファイル名、alt属性等)
  • メタディスクリプションやパーマリンクの設定
  • サイトのモバイルフレンドリー化
  • ページ表示速度の最適化
  • 重複コンテンツの排除

これらの内部対策を行うことで、検索エンジンがサイトを適切にクロールし、インデックスし、ユーザーにとって価値の高いサイトとして評価されやすくなります。

外部SEO対策を行う

検索順位低下の原因が外部要因にある場合、外部SEO対策を行うことが重要です。

具体的には以下のような取り組みが考えられます。

  • 被リンクの質の改善
    ┗信頼性の高いサイトからの被リンクを継続的に獲得する
    ┗被リンクの自然性を高める
  • SNSでの露出の向上
    ┗SNSでの情報発信を活発化し、ブランド認知を高める
    ┗SNSでの反応(シェア、コメント等)を増やす
  • 外部サイトでの露出の拡大
    ┗業界関連サイトへの寄稿

これらの外部SEO対策を行うことで、検索エンジンからの評価が高まり、検索順位の回復が期待できます。

ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成する

検索順位の向上には、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することが不可欠です。

Googleの公式ブログから読み取ると、ユーザーにとって価値のあるコンテンツとは、以下のような特徴を持つものです。

  • 正確で信頼性の高い情報を提供している
  • ユーザーの課題を解決する実用的な内容である
  • 詳細で網羅的な情報が記載されている
  • 読みやすく、ユーザーの理解を助ける構成になっている
  • 最新の情報が反映されている

このようなコンテンツを作成することで、ユーザーの満足度が高まり、検索エンジンからも高い評価を得られるようになります。

繰り返しですが、弊社の場合累計70にも及ぶ独自レギュレーションを満たした記事のみを公開しています。

そのため、ライターによって記事質がバラつくリスクを最小限するどころか、社内全体で高品質な記事を作成する体制を作ることができています。

記事執筆レギュレーション

弊社の独自レギュレーションの一部

もちろん、コンテンツの質を高めるだけでなく、内部SEO対策や外部SEO対策も同時に行うことが重要です。

ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し、SEO対策を施すことで、検索順位の本質的な向上が期待できます。

EEATを担保する

検索順位の向上には、コンテンツの「EEAT」を担保することが重要です。
EEATとは、「Experience、Expertise、Authoritativeness、Trustworthiness」の頭文字を取ったものでGoogleが提唱するコンテンツの質を評価する4つの要素です。

  • Experience(経験)
    コンテンツの作成者が内容について実体験を持っていること
  • Expertise(専門性)
    コンテンツの作成者が専門家であり、高い知識と経験を持っていること
  • Authoritativeness(権威性)
    コンテンツが信頼できる情報源から提供されていること
  • Trustworthiness(信頼性)
    コンテンツの内容が正確で偏りがなく、ユーザーにとって有益であること

これらの要素を高めることで、検索エンジンからの評価が向上し、検索順位の改善につながります。

具体的には以下のような取り組みが考えられます。弊社のこれまでの経験上、下記箇条書きの上から順番に取り組みやすいと考えています。

  • 信頼できる情報源の活用
  • ランキング根拠の作成
  • 正確で偏りのないコンテンツの作成
  • 専門家による執筆・寄稿・監修
  • 実体験に基づいたコンテンツの提供

EEATを意識したコンテンツ作成を行うことで、検索順位の本質的な向上が期待できます。

順位が下がってから回復した弊社の事例

順位が下落してしまったものの、回復した事例を紹介します。

下記は弊社が運営しているとあるメディアですが、画像の通り2度の順位下落に見舞われ、売り上げにも大きな影響がでていました。

検索順位が下がってから回復した事例

原因分析の結果、以下の2点が検索順位低下の主な要因であることが判明しました。

  • EEATが担保されていなかった
  • 競合と比較して記事の独自性なかった

上記の原因に対する適切な対策を講じることで、わずか数か月で順位は回復し、売り上げも戻すことができました。
弊社の事例が、検索順位回復のヒントになれば幸いです。

検索順位が下がっても原因が分かれば改善する

検索順位の低下は、ウェブサイトの運営者にとって大きな課題ですが、適切な対策を講じることで、検索順位の回復が期待できます。

本記事では、検索順位が下がった際の原因調査方法と、検索順位を本質的に向上させるための4つの対策について解説しました。

まず、検索順位低下の原因を特定するために、自社サイト、競合サイト、Googleのアルゴリズム変更のどれが影響しているのかを確認する必要があります。

また、サイト全体、個別の記事、特定のキーワードなど、どの単位で問題が発生しているのかを詳細に分析することも重要です。

次に、検索順位を本質的に向上させるための4つの対策として、以下のことが挙げられます。

  • 内部SEO対策の実施
  • 外部SEO対策の実施
  • ユーザーにとって価値のあるコンテンツの作成
  • EEATの担保

これらの対策を組み合わせて実施することで、検索エンジンからの評価が高まり、検索順位の回復が期待できます。

検索順位の低下は課題ではありますが、適切な原因分析と対策を講じることで、確実に改善することができるでしょう。