『新卒1年目 = 事業家1年目』掴んだ事業開発の挑戦権と 得られた経験資産 

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2022年 新卒入社の和泉さん。
SEM部に配属後、DtoCアパレルブランドのGoogle広告運用から始まり、1ヶ月後には同ブランドの更なる収益拡大を目的に、運用型広告の枠を超えたマーケティング施策を手がける。
7月には、医療事業部との新事業開発プロジェクトの主担当者へ抜擢され、事業ローンチを経験。
事業開発は初挑戦であった彼が、いかにしてやり遂げ成果を上げることができたのか。その一部始終を伺いました。

人事広報 佐久間

 


目次

  1. プロフィール
  2. SEM部 概要
  3. 入社後4ヶ月 事業開発の第一歩を踏み出す
  4. ビジネスは簡単ではない 立ちはだかるリアルな市場の壁
  5. 重要なのは 幹として携われるか


プロフィール

和泉 脩太 SEM部 マーケター
2022年に大阪大学工学部を卒業後、新卒でLeo Sophia Groupへ入社。
内定者インターン時はメディア事業部SNSセクションにてメディアローンチ、運営を経験し、入社時にSEM配属となる。
現在は主に、医療事業部と共同開発をしたオンライン型サブスクリプション診療を、より多くのお悩みを抱える方々へ届けるためのマーケティング施策、及びクリニックへのオペレーションコンサルティングに従事する。


SEM部 概要

Leo Sophia Group SEM(​​Search Engine Marketing)部は、グループ傘下の全事業の収益最大化をミッションとし、横断的にデジタルマーケティングを管掌する。


入社後4ヶ月 事業開発の第一歩を踏み出す

ー 早々に事業開発を担当したと伺いました

はい。2022年の7月頃に、医療事業部がコンサルティング運営するクリニックにて、私たちSEM部と共同で新たな診療メニューを作ることが決まり、オンライン型サブスクリプション診療事業の立ち上げを行いました。

私は事業創りの経験とスキルを得たいという思いでLeo Sophia Grouphへ入社をしたので、自ら手を挙げ挑戦することを決めた形です。

ー 入社から4ヶ月程度。早速チャンスが巡ってきたのですね

3年目ぐらいに事業開発を担えれば御の字かと思っていたので、こんなにも早くチャンスが訪れたことに驚きはありました。
「訪れた」というよりも、「掴み取った」という表現の方が正しいかもしれません。

元々、今の自分に求められている期待役割を果たし、成果を出した上でなければ、チャンスが巡ってきても掴める権利はなく、必ずしも平等ではないと聞いていました。
そのため、いつチャンスが訪れてもいいように、とにかくスキルを上げておくことと、当時担当していた領域で成果を上げることにコミットし、準備をしていました。

 

自分でビジネスを立ち上げることは初めてでしたので、単純に「絶対成功させてやる」という思いでスタートしたのですが、始まってみると「そんなことまでやるのですか…?」の連続でしたね。

例としてP/L(損益計算書)を作り、事業利益の見込みを立てていきましたが、そもそも年間で億単位の利益が出るビジネスの核部分を自分が考えることに、最初は正直震え上がりました。
「やりたい」という気持ちと同じぐらい、責任も大きいことを実感しました。

ー 何から着手しましたか?

とにかくインプットです。
対象の疾患に対する知識は皆無に近しかったですし、どのような方が患者さんになり得るのかも、想像の域を超えませんでした。

患者さんが何を求めているのか、ニーズが何かを知り、それらに対して事業を興さなければ収益は見込めないでしょうし、ただの自己満足でしかありません。
そのため、Webの記事や動画、アンケート調査の結果をはじめ、ドクターへ直接話を聞きに行ったりと、とにかく疾患と患者さんのことを理解することに努めました。


ビジネスは簡単ではない 立ちはだかるリアルな市場の壁

ー はじめての事業開発。どの様に進められたのですか?

事業戦略として、当時からクリニックで提供していたオンライン診療を横展開し、新たな診療メニューを開発することが決定しました。

オンライン診療は、自宅にいながらドクターの診療を受けられ、お薬まで自宅へ配送される手軽さが患者様にとって大きなメリットとなり得ます。
まだまだ、オンライン診療で解決できるお悩みは多く存在しており、そのお悩みを、私たちがこれまで培ってきたナレッジを活かしながら解決をする。
これが、本事業開発の全体方針です。

その方針に沿い、上長である伊藤、医療事業部のメンバーと共に、「医療の力で解決できる悩み」を洗い出した上で、オンライン診療との相性や法律、ビジネスとしての実現性を加味し、診療メニューの選定のために議論を進めていきました。

具体的には主に「マーケティング戦略(売れる仕組み)」と「オペレーション戦略(実行し、稼ぐ仕組み)」に分かれます。

「マーケティング戦略」においては、顧客のセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングから始まり、どういったペルソナを設定し、そのペルソナにリーチするために、どういった広告を出せば集客につながるのか、ビジネスの内容から利益創出接点までの全体をシミュレーションしていきます。

利益創出の観点では、どのチャネルへ広告費をいくらかけると利益が出るか、はたまた損失が出るのか、それらは何ヶ月後なのかを何パターンも作り、利益創出のための「変数」がどのにあるのかを徹底的に検証していきます。
各チャネルごとに想定される効果は異なりますから、論理的に最も収益が見込まれるものから実際に着手していきます。

「オペレーション戦略」においては、ドクターが患者さんへ診療する際に使用するトークスクリプトも作成しました。
トークスクリプトでは、何を伝えれば、患者さんのお悩み解決に私たちを選んでもらえるかの視点で、訴求すべきポイントを練りに練りました。

まだまだやっていることはたくさんあり、「ビジネス」に関しては一通り担っています。

ー ローンチも実現して、順調な滑り出しですね

それが、そうでもありませんでした。
ローンチ後約2ヶ月で、役員、事業部長の間で撤退が検討されたのです。

この事業は、患者さんに継続いただくことが収益化におけるキードライバーだったのですが、継続率の目標60%に対し、10%程度しか上げることができていなかったためです。

継続率の低調推移を認識しながら、ボトルネックの特定は行っていました。
まずは「疾患の特徴から考えるに、一度では完治しないにも関わらず、患者さんはなぜ継続しないのか?」について、患者さんの声やドクターからの見解をひたすら集め、「お薬の効果で無症状化し、継続に価値を感じないから」という仮説を導き出しました。

ただ、この疾患は服薬を継続しなければ完治には近づかない事実があります。
そこで、医療事業部とミーティングを重ね、「継続すること」が患者さんにとって確実に良い事であるという信念の元、単発のオンライン診療モデルから、継続の必要性を強く打ち出したサブスクリプションモデルへと転換することを決定し、撤退の考えが白紙になりました。

そしてこの事業案をクリニックへ提案。
撤退の検討から約1.5ヶ月後、再ローンチを実現しました。

 

撤退が考えられた時は、初めて手がけた事業がそのような危機に陥ったことが悔しいと同時に、自分の力の無さを実感しました。
だからこそ、この事業を再起させるための可能性を探り当てる原動力にもなりましたね。

ー 再ローンチ後の状況と、これらの経験を通じて感じたことはありますか?

新規の患者様によるご利用は順調に増加しております。

また再ローンチにあたって、従来1ヶ月分のお薬を処方する単発メニューだったのを、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月と拡張しましたが、全体の約50%が6〜12ヶ月の契約で、全ての患者様において途中解約は0件で推移しています。
「継続すること」の重要性を説く訴求に見直したことが、結果として現れていると考えています。

 

シミュレーションではうまくいくと判断していた事業が、リアルな市場からは受け入れられない現実を突きつけられた時、事業創りは簡単ではないことを身に染みて感じました。
「創る」だけであれば簡単かもしれませんが、そこからが勝負であり、市場で勝ち切ることの難しさを痛感した形です。
ただ、それでも突破口はあると信じ、諦めず貪欲に一つ一つ可能性を検証しながら、再スタートを切ることができています。

この短い間に、事業立ち上げと失敗、再立ち上げを経験できたことを「良かった」と思えるほど日は経っていませんが、少なからず、今後のビジネス人生において貴重な経験であることは間違いなさそうです。


重要なのは 幹として携われるか

ー とてつもないスピードで事業開発を経験されたと思います。振り返ってみていかがですか?

自分の頭で考えて、自分の手で形にする。
形にして終わりではなく、収益をあげなければならないということ。
インターンの課題ではないですし、ビジネスコンテストでもない、シミュレーションでもない”事業開発”を経験し、たくさんの学びを得ることができました。

例えば、運用型広告やランディングページを用いた収益改善の枠を超えて、オペレーション設計まで担うことができたことで、市場やユーザーのことをリアルに感じ、それらを直視し続けなければビジネスとして成り立たないことも理解しました。マーケットインの思考ですね。

Leo Sophia Groupは、「新卒だから重要な仕事を任せない」という選択肢はないですし、元々そのつもりで入社しているので、結果的に別会社へ就職した同世代とはかなり異なった経験を積むことができていると感じます。

事業創りをしたいのであれば、携われる可能性が高い会社を選ぶべきですが、どのように携わることができるかも重要であると改めて感じました。
重要なのは幹として携わり、全てのフェーズを自らの意思決定で行動していくことだと思います。

加えて、その機会を「いつ」得られるかという時間軸も重要かと思います。
私は新卒1年目から事業開発の経験を積ませていただいておりますが、これが新卒10年目の時だったとすると、同じ経験であっても「経験資産」としての価値は相対的に低いと思います。

スピーディーに経験を積みたい方、例えば30代前半までに独立し、経営者になることを目標に置いていたら、時間軸が合いません。
「いつ」を考えた上でLeo Sophia Groupを選択し、間違えていなかったと思いますね。

ー 最後に、和泉さんが思うLeo Sophia Groupに向いている学生はどんな方ですか?

まず確実に向いていないと思うのは、言われたことだけをやり続けたい方だと思います。
Leo Sophia Groupでは、自分で考え、行動する仕事しかなく、考える内容も自分のレベルにあったものだけでなはいので、それを苦に感じる方は難しいと思います。

一方、仕事に没頭し、早期に濃密な経験を積みたいという方に関してはとても向いていると思います。
自分自身、入社半年でここまで事業の深いところに携われるとは思わなかったですし、いわゆるベンチャー企業であっても、新卒でここまで経験をさせてもらえる会社はなかなかないと思います。

また、何か成し遂げたいことがある方にも合いますね。
自分の創るサービスで人を幸せにしたいですとか、社会課題を解決したいですとか、仕事をする目的を持っている方にとっては、それを実現できる可能性が高いことからとても適した場であると思います。

ちなみに、私の今後の展望は、自分が考えたビジネスで利益を生んで、人の生活を豊かにすることです。
手がけたいことは大きく2つあるのですが、まだまだ具体的ではないのでもっと磨きをかけ、次回のインタビューの時に伝えさせてください。

 

 


 

 

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