目次
SEOとリスティング広告はWeb集客の代表的な手法ですが、「どちらを選ぶべきか」「どう使い分けるべきか」という判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
SEOは検索エンジンの上位表示を目指す施策として、リスティング広告は検索連動型の有料広告として、どちらもWeb集客を達成するために重要な手段です。
両者はそれぞれに異なる特徴を持ち、期待する成果の時期や予算の規模によって、より効果的な手法が変わってきます。
本記事ではSEOとリスティング広告それぞれの特徴や違いを詳しく解説し、効果的な使い分け方についても解説していきます。
両者の違いからどちらの施策が自社に合っているか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
| SEOオウンドメディアで成果を出したい担当者様へ |
 オウンドメディアをはじめていきたい。今の運用に課題があって解決したい。 という方はぜひダウンロードしてご活用ください。 無料で資料をダウンロードする |
サービス詳細：LeoSophia流SEOオウンドメディア支援内容はこちらをご覧ください。
SEOとリスティング広告はどちらもウェブ集客の重要な手法ですが、その特性は大きく異なります。
両者の主な違いを以下の表にまとめました。
| 概要 | SEO | リスティング広告 |
| 効果までの期間 | 3～6ヶ月程度 | 即日から効果発生 |
| 費用構造 | 人件費が中心で掲載料金は無料 | クリック課金制（数円～数千円） |
| 順位コントロール | アルゴリズム依存で直接的な調整不可 | 入札価格と品質スコアで調整可能 |
| 主なターゲット | 潜在層＋顕在層 | 顕在層中心 |
SEOは検索エンジンによる評価と順位反映に時間を要するため、中長期的な視点での運用が必要です。
一方リスティング広告は広告出稿後すぐに効果測定と改善が可能で、予算に応じた柔軟な運用ができます。
それぞれの特徴やメリットについては、以下で詳しく解説していきます。
SEO（Search Engine Optimization：検索エンジン最適化）とは、Googleなどの検索エンジンで自然検索の上位に表示されることを目指す施策です。
GoogleやYahoo!をはじめとした検索エンジンで自社のコンテンツを展開し、ユーザーに価値あるコンテンツを提供することで検索順位を向上させます。
広告と異なるためコンテンツ掲載に費用は掛かりませんが、検索アルゴリズムからの評価やユーザー行動によって順位が入れ替わることも珍しくありません。
検索エンジンで上位に表示させるための手法は様々あり、実際に検索結果に表示をさせるためにGoogleが解析している指標は200以上にも及ぶと言われています。
そういった指標に対していわゆるハック的な手法を用いたり、記事へ過剰にキーワードを詰め込む手法が取られていた過去もありますが、現在はユーザーから評価される良質なコンテンツ作成が必須です。
また、SEOはコンテンツ制作だけでなく、検索エンジンに正確に認識させるテクニカルSEOや、他サイトからのリンクや評価を通じてサイトの信頼性を高める外部SEOもあります。
長期的な資産としてサイト内にコンテンツが蓄積し、幅広いユーザーとのタッチポイントから集客できる点がSEOの強みです。
リスティング広告とは、検索結果の上部に表示される「検索連動型広告」のことで、ユーザーの検索意図に合わせて広告を表示し、クリックされた時のみ費用が発生する仕組みです。
広告の表示順位を決定する要素は以下の通りです。
ユーザーが検索したキーワードに基づいて広告が表示されるため、商品やサービスへの明確なニーズを持つ顕在層に効果的にアプローチでき、高い確度での顧客獲得が期待できます。
業界や競合状況によって1クリックあたりの費用は数円から数千円まで幅がありますが、予算管理が柔軟にでき、効果測定も比較的容易です。
即効性の高さと確実な集客が特徴であり、短期的な成果を求める場合に特に効果を発揮します。
SEOの特徴とメリットについては以下の通りです。
リスティング広告との違いを踏まえて、詳しく解説していきます。
SEOは初期投資や人的コストを除けば、掲載自体に費用が発生しないため、一度上位表示を獲得すると中長期的な費用対効果が非常に高くなります。
上位表示を獲得できた記事は、定期的なメンテナンスで長期間その効果を維持することも可能です。
| 期間 | 投資（月額） | 期待できる効果 |
| 初期（1-3ヶ月） | 30-50万円 | 基盤構築・順位改善開始 |
| 中期（4-6ヶ月） | 20-30万円 | 上位表示達成・集客増加 |
| 長期（7ヶ月以降） | 10-20万円 | 安定した集客・ブランド力向上 |
例えば月間検索数が10,000回のキーワードで1位を獲得した場合、約3,000件の訪問者を数ヶ月以上にわたって獲得し続けることも可能です。
同じ規模の集客をリスティング広告で実現しようとすると、1クリック500円として150万円程度の月額費用が必要となります。
SEOは時間はかかりますが長期的に見ると非常に効率的な投資となるだけでなく、作成したコンテンツは企業の資産として蓄積され、継続的な価値を生み出します。
SEOによる上位表示では、リスティング広告と異なりクリックごとの課金が発生しません。
以下の表は、SEOとリスティング広告のクリック率を比較したものです。
| 掲載順位 | Google自然検索 | リスティング広告 |
| 1位 | 34.2％ | 18.9％ |
| 2位 | 17.1％ | 8.8％ |
| 3位 | 11.4％ | 6.3％ |
| 4位 | 8.1％ | 5.1％ |
| 5位 | 7.4％ | 4.5％ |
このデータが示すように、SEOでの上位表示はリスティング広告と比較して約2倍のクリック率を獲得できます。
ユーザーは広告よりも自然検索の結果を信頼する傾向があるため、オーガニック検索からの流入は質も高くなります。
この集客力を活用し、他のマーケティング施策への投資や事業拡大のための資金として活用できるでしょう。
SEOは、商品やサービスへの関心が芽生え始めた段階の潜在層・準顕在層に対し、効果的にアプローチできます。
例えば「脱毛の悩み」という情報収集段階のキーワードから、「脱毛クリニックの選び方」という比較検討段階まで、様々な検索意図に対応したコンテンツを提供できます。
多くのWeb広告は見込み顧客である顕在層のみをターゲットとしていますが、SEOであれば、まだ見込み顧客ではない潜在層に向けた記事を展開することで、将来的な顕在層へのファネル転換も可能です。
こうした段階的なアプローチにより、ユーザーの課題解決をサポートしながら、自然な形で商品やサービスの認知を高めることができます。
また、検索キーワードの分析によって、潜在的なニーズや市場機会を発見し、競合企業に先んじて新たなビジネスチャンスを創出することも可能です。
SEOにおける上位表示獲得は、媒体としての信頼性獲得だけでなく、Googleからの評価が高いことを示す一つの指標ともなります。
例えばYMYL（Your Money or Your Life）と呼ばれる、人々の生活や財産に関わる重要な分野では、上位表示されること自体が専門性や信頼性の証明となります。
実際に、ユーザーの約70%は検索結果の1ページ目しか見ないと言われており、上位表示されているサイトほど信頼性が高いと判断される傾向にあると言えるでしょう。
また、SEOはコンテンツ制作だけでなく、サイト構造の最適化である内部対策や、良質な被リンクを集める外部施策により、検索エンジンからのサイト評価を高めることも可能です。
見込み顧客の集客だけでなく、信頼性のある・権威性の高いサイト作りも可能な点が、リスティング広告とは違うSEOの強みと言えるでしょう。
こうした信頼性の向上は、単なる集客効果を超えて、ブランド価値の向上にも大きく貢献します。
リスティング広告の特徴とメリットについては以下の通りです。
順番に詳しく解説していきます。
リスティング広告は最低出稿金額の設定がなく、1日数百円からでも広告運用を開始することができます。
広告費用は「クリック数×クリック単価」で計算され、広告が表示されただけでは費用は発生しません。
クリック単価は業界や競合状況によって異なりますが、おおよそ以下のような相場感となっています。
予算は日次や月次で柔軟に設定でき、運用状況に応じて随時調整することが可能です。
初期投資を抑えながら効果検証ができる点は、特に予算の少ない事業者にとって大きなメリットとなりえるでしょう。
リスティング広告は審査通過後、即座に検索結果の上部に表示されるため、短期的な集客に効果的です。
広告の表示順位は以下の要素によって決定されますが、SEOと違ってアルゴリズムの変動に左右されない特徴があります。
特に「今すぐ購入したい」「サービスを検討中」といった顕在層のユーザーに対して、効率的にアプローチすることができます。
また、キャンペーンやセール時期に合わせた柔軟な出稿調整が可能で、期間限定の施策と相性が良いのも特徴です。
リスティング広告は広告審査通過後、即日から検索結果に表示されるため、すぐに集客を始めることができます。
キーワードや広告文、入札価格の設定変更も即時反映されるため、市場の反応を見ながら柔軟な運用が可能です。
ターゲティングも細かく設定でき、以下のような条件で配信対象を絞り込むこともできます。
また、複数の広告文パターンを用意してA/Bテストを行うことで、より効果的な訴求方法を見つけることが可能です。
ただし、広告費用は業界や競合状況によって大きく異なり、人気キーワードでは1クリックあたり数千円のケースもあります。
リスティング広告は、具体的な商品やブランドを検索する顕在層に直接アプローチすることができます。
例えば「プロテイン おすすめ」から派生する、以下のような具体的な検索意図を持つキーワードに効果的に広告を配信できます。
業界平均で2～5%と言われるコンバージョン率も、購入意欲の高いキーワードでは10%以上になることも珍しくありません。
リスティング広告は商品購入を検討しているユーザーに対して、効率的にアプローチできる効果的なマーケティング手法と言えるでしょう。
SEOとリスティング広告の効果的な使い分け方法や考え方については以下の通りです。
詳しく解説していきますので、参考にしてください。
リスティング広告は広告出稿から即座に集客を開始できるため、短期的な成果を必要としている場合におすすめです。
特に以下のような短期的な集客が必要なシーンで効果を発揮します。
広告の開始と停止を自由にコントロールできるため、繁忙期に合わせた柔軟な運用が可能です。
リスティング広告は明確な期間と目標を設定した短期的な集客において、即効性の高い成果を期待できます。
SEOは成果が出始めるまで3～6ヶ月の時間を要するものの、一度上位表示を獲得すれば継続的な集客が見込める施策です。
中長期的な集客だけでなく、自社が以下のような状況に当てはまる場合もおすすめです。
上位表示を獲得した記事は、リスティングのように広告を停止した途端に流入が途絶えるといったこともなくなるため、安定した集客の継続が見込めます。
例えばオウンドメディア運営で、自社のビジネスと関連したテーマから、潜在層・準顕在向けのコンテンツを展開することで、将来的な見込み顧客の獲得もできるでしょう。
SEOは持続可能な集客基盤の構築と、ブランド価値の向上を同時に実現できる効果的な手法です。
オウンドメディアについて詳しく知りたい方はこちら。 関連記事：
オウンドメディアとは？役割や種類の違いをわかりやすく解説 SEOとリスティング広告は商材の特性によって効果が大きく異なり、商材の単価によって向き不向きがあります。 低単価商材にSEOが適している理由は、クリック単価の費用対効果にあります。 例えば2,000円の商品に対して1クリック500円の広告費を投資すると、売上に対する広告費の比率が高くなりすぎてしまうでしょう。 一方、高単価商材はリスティング広告との相性が良く、例えば50万円の商品であれば、1クリック1,000円の広告費を投資しても十分な利益を確保が可能です。 ただしSEOでも高単価商材のCVは十分に狙えるため、短期的な成果と中長期的な目線のどちらを求めているかによって選ぶと良いでしょう。 SEOとリスティング広告は、それぞれ単体でも効果的なマーケティング手法ですが、両者を併用することで圧倒的な成果を生み出すことができます。 併用することによるメリットと例をまとめると以下の通りです。 特に商品やサービスの立ち上げ期には、リスティング広告で即効性のある集客を行いながら、並行してSEO対策していくことで、短期から中長期までを見据えた戦略が取れるでしょう。 予算に十分な余裕がある場合は、短期的な成果と長期的な基盤作りを同時に進めることもおすすめです。 弊社ではSEOとリスティング広告の両方に精通した専門チームがあるため、お客様の目的に応じてどちらが最適か、あるいは併用戦略についてご提案が可能です。 どちらか一方を考えている場合だけでなく、併用して成果を最大化することに興味がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。 SEOとリスティング広告は、それぞれ異なる強みを持つマーケティング手法です。 短期的な成果を求める場合はリスティング広告が適していますが、中長期的な視点で持続的な集客やブランド価値の向上を目指すのであれば、SEOが有効な戦略となります。 一方で、より大きな成果を目指すなら、両者を組み合わせた併用戦略が効果的です。 短期的な成果を求める場合はリスティング広告の即効性を活用しつつ、中長期的な視点では持続的な集客とブランド価値の向上をSEOで実現する。 この両輪での展開により、より安定的で力強いマーケティング基盤を構築することができます。 特にSEOにおけるオウンドメディアの運用は、ユーザーに価値ある情報を提供しながら、自社サイトの信頼性や権威性を高める効果があります。 これにリスティング広告の精度の高いターゲティングを組み合わせることで、潜在層から顕在層まで、あらゆる層への効果的なアプローチが可能となります。 商材やサービスの特性に応じて、SEOとリスティング広告それぞれの強みを最大限に活かした併用戦略を実現したい方は、ぜひ弊社までご相談ください。 豊富な実績とノウハウを活かし、お客様のビジネスに最適なマーケティング戦略をご提案いたします。商材・ビジネスモデルによっては得意・不得意がある
商材特性 向いている手法 低単価（数千円以下） SEO 高単価（数万円以上） リスティング広告・SEO SEOとリスティング広告を併用することで最大の効果を実現できる
メリット 詳細 検索結果での露出を大幅に増やせる ・リスティング広告で上部の広告枠を確保しながら、SEOで自然検索の上位表示を実現
・同一検索結果ページで複数の枠を確保することで、競合との差別化とブランド認知向上を実現
・検索者の目に触れる機会が2倍以上に増加し、クリック率の大幅な向上が期待できるキーワードのコンバージョン率で露出先を変えられる ・高コンバージョンが期待できるキーワードは、リスティングとSEOの両方で攻めることで確実な収益化
・商品認知やブランディングに関わる長尾キーワードは、コストの掛からないSEOで対応
・季節性の高いキーワードは、期間限定でリスティング広告を活用し、それ以外の期間はSEOでカバーデータの相互活用による最適化 ・リスティング広告の検索クエリデータを分析し、効果的なSEOキーワード戦略を立案
・コンバージョン率の高い広告文言をSEOのタイトルやメタディスクリプションに応用
・SEOで得られたユーザー行動データをLP改善に活用まとめ：成果を最大化するならSEOとリスティング広告の併用も考えるべき
商材に応じたマーケティング戦略についてはLeoSophiaにお任せください 
自社の扱うBtoB商材に最適なマーケティングについて悩んでいる方は、ぜひ弊社にご相談ください。
また、以下では株式会社LeoSophiaが提供するオウンドメディア支援サービスを詳しく紹介しています。
・具体的にどのようなサービスがあるか知りたい
・色々マーケティング施策がある中でオウンドメディアにも興味がある
という方に向けて無料相談もご用意しておりますので、ご活用ください。
著者
記事一覧へ
コンテンツ責任者
松尾 修兵Shuhei Matsuo
約3年間、DtoC事業部にてメンズ向けコスメの商品開発を担当。ディレクター経験の中、効果的なコンテンツ戦略の策定と実行し、組織全体のコンテンツ向上に寄与・貢献し、コンテンツ統括者として抜擢。
